『わかる』ハシモト会長かく語りき

第20話「勝負ごとで癖、性格が見えるんや」

青木通
ハシモト産業株式会社
大阪本社 常務

これまで、倒れそうになった同じ業界の仲間を、社長は何度助けたことでしょう。
そのなかで立ち上がってくれた人もいるし、そのままになってしまったことも。
相談されたら、なんとか力になろうとする。どんな相談にも乗ってあげるんちゃうかな。周りが「やめといたらええのに」って思うようなことでも。

社長はどん底を知っている人ですから、相手がどんな人だろうと、対等に接します。
だから麻雀好きなんですよ。どんな偉い人とでも対等にできるから。

そして、「相手の癖とか性格とかが、見えるんや」って言うんです。
社長独自の鼻が利くんですね。

その鼻は商売でもするどい。
エクセーヌのニ尺っていうのがありましてね。
巻物をカットすると、両端が何センチか残りますね。
いってみたら屑ですわ。

それを細い紐にし、正規の商品として、メーターなんぼで売ったんです。
それが見事に大当り。
臨時ボーナスを出してくれました。
銀行から個人宛に定期証書にしてくれはって。

でも、なかには翌日に解約した人がおってね。
その時、社長は本気で怒ってはりました。
皆でがんばって働いて出た利益を分配しようと、定期にしてるわけですからね。

普段は、不渡り出されても営業に対して文句一つ言いません。
ノルマもないんですよ。
昔は会議もなかったなぁ。

(つづく)


この連載について

「革っちゅうもんはなぁ、、、。」本物の革とは、商売とは、人間とは?
クアトロガッツを始めた頃に革屋さんではじまった人生談義。
それがハシモト会長との出会い。

80歳を超え、戦後からの日本を生きてこられてきた中で培われたその稀有な人生哲学と大阪ならではの人情味あふれる人柄。
「そや、ここに紙があるやろ。俺らは今までこの紙の裏をやってきたんや。いっぺん表をやろうと思うんや。」
珠玉の言葉を噛み締めていただければと思います。
毎週日曜日の夜21時に連載中。

『 わかる。ハシモト会長かく語りき』 に寄せて(クアトロガッツ 中辻)

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