『わかる』ハシモト会長かく語りき 第21話 “証言”「希望と夢は 持っとっても 損しないでしょ」


『わかる』ハシモト会長かく語りき

第21話「希望と夢は 持っとっても 損しないでしょ」

青木通
ハシモト産業株式会社
大阪本社 常務

会議といえば、東京営業所が立ち上がってから、東京のスタッフを本社に呼んで年に何回か会議をするようになりました。

入り口のすぐ横で会議してますから、荷物が入ってきたら、会議を中断して運送屋さんの荷下ろしを手伝う。

積む時も皆でやるんです。ハシモト産業のスタイルですね。

地味かと思えば、社長のやることは豪快です。

初めての海外旅行を計画した時のこと。最初は誰も行かへんって言うんです。

なんでやって聞くと、小遣いないからって。

それで、三百ドルの小遣い付きでハワイに連れて行ってもらったんです。

一ドル三百六十円の時代ですよ。一人四十五万円もかけて。

若い子が結婚すると、研修旅行という名目で、新婚旅行に行かせてあげたこともありました。

新婚旅行やったら会社からお金出せないから研修旅行。

今みたいにうるさい時代ちゃうから出来たことやね。

これは、社長の社員へ対する表現なんです。

 

「学校も出ていない、腰掛けの子ばっかり寄って来たわけやけど、その子らが定着して会社ができたんや。

こんな仕事しとっても、一生懸命やったら世界が変わるんや。

希望と夢は持っとっても損しないでしょ」と、社長はいつも言ってました。

入社二十年、三十年っていう人はザラですわ。

ずっといたい、と思ってる社員が多いんです。

親子二代で来てる人もおりますよ。

社長も、社員も同じ弁当食べる会社やからかな。

会社の近所にある喫茶店のご夫婦がつくってくださる、温かいお弁当をね。

(つづく)


この連載について

「革っちゅうもんはなぁ、、、。」本物の革とは、商売とは、人間とは?
クアトロガッツを始めた頃に革屋さんではじまった人生談義。
それがハシモト会長との出会い。

80歳を超え、戦後からの日本を生きてこられてきた中で培われたその稀有な人生哲学と大阪ならではの人情味あふれる人柄。
「そや、ここに紙があるやろ。俺らは今までこの紙の裏をやってきたんや。いっぺん表をやろうと思うんや。」
珠玉の言葉を噛み締めていただければと思います。
毎週日曜日の夜21時に連載中。

『 わかる。ハシモト会長かく語りき』 に寄せて(クアトロガッツ 中辻)

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