『わかる』ハシモト会長かく語りき 第23話「親父は だまって 見ててくれている」


『わかる』ハシモト会長かく語りき

第23話「親父は だまって 見ててくれている」

橋本信一
ハシモト産業株式会社
大阪本社 部長

最近ようやくハシモト産業の神髄が分かってきたように思うんです。

表向きはわかりますけど、本当の価値は体験しないとわからない。

今、まさにその時なんです。

大きなきっかけは、海外展開へ取り組むようになってから。

海外経験を活かし、マーケットを日本から世界に広げるのが自分の夢のひとつでした。

入社してから、ハシモト産業の社長の息子やということで皆さんに大事にしていただいた。

はじめは心地よかったんです。

でもある時から、ちょっと違うと感じるようになり、五年、十年と時が経つにつれ、自分自身が成長しないといけないと思うようになったんです。

変わり始めたんは、その頃から。

ゼロからスタートするのは人変なことで、海外ではハシモト産業の名刺を出しても、どこの誰やねんとなる。

初めての体験だったけど、僕が待ってたんこれや、と思ったんです。

「日本の高品質か知らんけど、こんな高いのいらんわ」

から始まり、すごく面白い。

あんた誰や、ようやくお茶が出るようになる。

まだ、商売は小さいけど、この経験をするようになって、親父はこういうこというてたんやなぁ、と少しずつわかるようになったんです。

社長は、何もいわへんけど、だまって見ててくれているんかな。

(つづく)


この連載について

「革っちゅうもんはなぁ、、、。」本物の革とは、商売とは、人間とは?
クアトロガッツを始めた頃に革屋さんではじまった人生談義。
それがハシモト会長との出会い。

80歳を超え、戦後からの日本を生きてこられてきた中で培われたその稀有な人生哲学と大阪ならではの人情味あふれる人柄。
「そや、ここに紙があるやろ。俺らは今までこの紙の裏をやってきたんや。いっぺん表をやろうと思うんや。」
珠玉の言葉を噛み締めていただければと思います。
毎週日曜日の夜21時に連載中。

『 わかる。ハシモト会長かく語りき』 に寄せて(クアトロガッツ 中辻)

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