『わかる』ハシモト会長かく語りき  番外編 「正味のアホ」


「おおい。今日お昼過ぎに行かせてもらうわ」

車の窓も凍りつく冬のある日の朝

会長から電話が。

寒さも少し和らいできたお昼過ぎ

会社のミニバンで会長とデザイナーのケンケンさんが到着。

コーヒーを飲みながら新たな革を使ったアイデアに花が咲きます。

正味のアホ

「アホばっかりが集まっている会社」

自身の会社をそんな風に称する会長。

「皆はちゃんと小学校も中学いっているけど

小学校さえも出ていないおれが一番正味のアホや

でもそのアホが何かをするときに道を考える

そこからものの考え方がでてくる」

大阪は面白いということを大切にする土地柄。

アホというのは「そんなアホなことあるかいな」と

とんでもない、嘘みたい、想像のつかないことの意でもあり

時に愛情を持って使われます。

学歴というのはテストの点数など数値化できる知識のこと。

でも人間というものは、数値化して測れない面をたくさん持っている。

大事なことは考える事。考え方を持つ事。

まともになる

「退職してからみんなまともになるんや」

仕事でも私生活でも良いことも悪いことも起こる中で

最後の最後に「ここにいれて良かったわ」とみんなが言うそうです。

「でもおれはそのことが一番大事だと思ってる」

そう語る会長の言葉が心に沁みました。

(つづく)


この連載について

「革っちゅうもんはなぁ、、、。」本物の革とは、商売とは、人間とは?
クアトロガッツを始めた頃に革屋さんではじまった人生談義。
それがハシモト会長との出会い。

80歳を超え、戦後からの日本を生きてこられてきた中で培われたその稀有な人生哲学と大阪ならではの人情味あふれる人柄。
「そや、ここに紙があるやろ。俺らは今までこの紙の裏をやってきたんや。いっぺん表をやろうと思うんや。」
珠玉の言葉を噛み締めていただければと思います。
毎週日曜日の夜21時に連載中。

『 わかる。ハシモト会長かく語りき』 に寄せて(クアトロガッツ 中辻)

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