『わかる』ハシモト会長かく語りき 第39話 証言「ここ ええなぁ」阪神・淡路大震災の後


『わかる』ハシモト会長かく語りき

第39話 証言「ここ ええなぁ」

国清 敏誠
株式会社ウッド・ハウス 代表取締役

当初は神戸の長田で商売をしていましてね。

橋本社長も、よく工場に足を運んでくれました。

しかし、軌道に乗ってきた平成七年に、阪神・淡路大震災に見舞われたのです。

震災の一週間 後、仕事を再開しようにも、ビルが使用できなくなってしまって。

もう、どん底ですわ。すぐに工場探しに奔走しました。

工場がなければ、靴をつくれませんからね。

そんな時、ふと、兵庫県の三木市に足が向いたのです。

橋本社長が一緒に行ってくれましてね。

電車は動いてない、車もままならない状況でしたが、物件を探しまわり、最後に見せてもらったのが今の場所でした。

売物件だったのですが、橋本社長に「買えや」と言われて。

しかし、建物はとても使えるような状態ではなかった。

そんな時、嬉しいことに息子たちが一緒に動き出してくれたんです。

使えるものを残し、使えないものを廃棄して、整備して、なんとか再スタートすることができました。

ここに来れて、本当に良かった。

金融機関から多額の資金を貸りることができたのも、橋本社長が紹介してくれたおかげです。

七年かけてお返ししました。

ほんま、恩人です。

(つづく)


この連載について

「革っちゅうもんはなぁ、、、。」本物の革とは、商売とは、人間とは?
クアトロガッツを始めた頃に革屋さんではじまった人生談義。
それがハシモト会長との出会い。

80歳を超え、戦後からの日本を生きてこられてきた中で培われたその稀有な人生哲学と大阪ならではの人情味あふれる人柄。
「そや、ここに紙があるやろ。俺らは今までこの紙の裏をやってきたんや。いっぺん表をやろうと思うんや。」
珠玉の言葉を噛み締めていただければと思います。
毎週日曜日の夜21時に連載中。

『 わかる。ハシモト会長かく語りき』 に寄せて(クアトロガッツ 中辻)

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