小さいふ。


手塚治虫の描いたメッセージ

#3 生涯の恩人 乾先生 “少年時代のマンガとの出会い”

手塚ワールドとクアトロガッツのコラボ小さいふ。第一弾「ブッダ」第二弾「鉄腕アトム」の小さいふが誕生。
マンガのキャラクターの生みの親である手塚治虫が伝え続けてきたこと。それは生命の尊厳というテーマでした。
地球を守りたい、生命を守りたい、子どもたちの未来を守りたい。年月を経て一層輝きを放つ手塚治虫のメッセージに今一度耳を傾けたいと思います。


手塚治虫はいじめられっ子だった小学生時代に忘れられない出会いを果たします。それは生涯の仕事となるマンガと、それを応援してくれたクラスの担任の乾先生の存在でした。
手塚治虫は乾先生の作文の授業で物語を作ることの楽しさ、ストーリーテリングの面白さを教わります。
絵の学校に通ったことのない手塚治虫は自分のマンガはデッサンのくるった落書きみたいなものですと語っています。
手塚治虫にとってマンガを描くことはただ絵を描いているだけではなくて、読者と対話をし、メッセージを送ることだといいます。
たった数年間の乾先生のご指導でしたが、メッセージを伝えるために必要な物語の作り方を教わったことが自分の一生の仕事を支えてくださっていると、その恩を忘れることはありませんでした。


「いじめられないためには、何か、ぼくにしかできないことをやるのがいいと考えつきました。そのころ、ぼくはマンガを好き勝手に落書きふうに書き始めていたのですが、五年生の時、ノートに一冊分のマンガを描いてクラスの友達に読んでもらったりしていたら、担任の乾先生に見つかって取り上げられてしまったのです。
これはまずい、大きなカミナリが落ちそうだとビクついていました。すると、どうでしょう。 先生は職員室中にぼくのマンガを宣伝して回し読み、後でそのノートを返してくれたではありませんか。しかも「おまえは大いにマンガを描きなさい。大人になったら、きっとマンガ家になれるだろう」と言ってくれたのです。」

(先生がマンガに熱中させた『ガラスの地球を救え』より)

つづく


(C)手塚プロダクション / 講談社

手塚治虫 鉄腕アトム×小さいふ。

 

※手塚治虫の「塚」の字は、正しくは旧字体(塚にヽのある字)となります
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クアトロガッツ/WEBスタッフ 編集/文 中辻晃生 楠戸達也