小さいふ。


手塚治虫の描いたメッセージ

#12 アトムの本当の強さ “原作のアトムを読む”

手塚ワールドとクアトロガッツのコラボ小さいふ。第一弾「ブッダ」第二弾「鉄腕アトム」の小さいふが誕生。
マンガのキャラクターの生みの親である手塚治虫が伝え続けてきたこと。それは生命の尊厳というテーマでした。
地球を守りたい、生命を守りたい、子どもたちの未来を守りたい。年月を経て一層輝きを放つ手塚治虫のメッセージに今一度耳を傾けたいと思います。


「科学技術や社会のエゴに翻弄されながらも、それに負けない自分の意志や情熱を持つことが、何よりも生きてゆくチカラとなる」長女の手塚るみこさんはアトムの姿を通して作者の、今は亡き父の言葉が聞こえてくるといいます。
また改めて原作を読むことで、テレビアニメのヒーロー然とした作られたアトムではなく泣き虫でナイーブでありながらも、もがきながら心の強さを身につけて成長していく少年のアトムの姿を発見することができると語っています。

社会とのギャップや自分の弱さを克服しようと懸命にもがいていた主人公アトムはけっして最初から強豪不屈の無敵なヒーローだったわけじゃなく、原作の『鉄腕アトム』を通して、アトムの心の成長、心の強さを知ることができるのです。

「一生懸命に考え、悩み、憤り、挫けず前へ進もうとするアトムが、傷つきながらも自ら培ってきた社会と対等に向き合う心の強さ。逞しさ。それがアトムの本当のチカラとなり、戦う強さとなったのです。科学技術や社会のエゴに翻弄されながらも、それに負けない自分の意志 や情熱を持つことが、何よりも生きてゆくチカラとなるのだと、 アトムの姿を通して作者の、今は亡き父の言葉が聞こえてきます。

「21世紀を夢見るだけでなく、未来を自ら担うべき立場として私たちは、アトムのように本当の強さを身につけ、育ててゆくべきなのかもしれません。それこそアトムに憧れる者として。手塚の遺志を継ぐ者として……。」

(『こころにアトム 手塚るみ子』より )

「手塚治虫の描いたメッセージ」全12回終了


(C)手塚プロダクション / 講談社

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※手塚治虫の「塚」の字は、正しくは旧字体(塚にヽのある字)となります

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クアトロガッツ/WEBスタッフ
編集/文 中辻晃生 楠戸達也